On bullshit

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思ったこと 感じたことを そのままに

本、読み終えた。備瀬哲弘『大人の発達障害 アスペルガー症候群、AD/HD、自閉症が楽になる本』

 

 

 

本書目次

第1章 軽度発達障害について知る

第2章 発達障害の三つの特徴

第3章 さらに注意すべき二つの傾向(話を聞いているか、キレやすくないか?

第4章 周囲の知識が自信喪失や引きこもりを防ぐ

第5章 「ちょっと変」を疑似体験して知る

 

 本文ページ数190ほど。価格は460円+税です。

安い?かは人それぞれ。内容は詳しくありません。それが評価の分かれ目かも。

 

 本書は単に「お前発達障害かもよ?」と思わせる内容にはなっていません。

むしろ「お前は変わってるだけかもね?」という可能性をもう一度復活させてくれます。

 そのように思わせるのは容易ではありません。でも著者は現役の精神科医です。実際に診察した人のストーリーも交えており、「自分もちょっと変わってるだけかな?」と思わせてくれます。これは自分よりも重度の人がいるという認識によるものではありません。かといって難しいことを言って諭しているわけでもない。なんとなーく、楽になります。

 でもなんだかなー。理解度が上がるわけでもありませんし、「楽になった」に持続性があるわけでもありません。結局本書の立ち位置がはっきりとしませんでした。

 いっそのこと、診察ではこんな人が来た。というのをたくさん載せてくださったほうが読み物としてよかったと思います。また「これらに比べてお前は変わってる程度だよもう一度よく考えろ」くらいの突き抜け方をされたほうがこちらとしても良い薬になります。そんなこと言ってる時点で私はただのポンコツかもしれませんが……。

 

 ただ参考になったことがあります。本文の最後には発達障害チェックリスト項目が掲載されています。アレですよ。「特定の情報を集めるのが好きだ」とかの質問に1234の程度を表す数字に〇するアレです。

同じ質問内容を載せてるサイトを引用します。

アスペルガー症候群(自閉症スペクトラム)診断チェック | ココオル

 

 質問だけなら当然ネットにいっぱいあるんですが、同じ質問(AQ, Autism-Spectrum Quotient:自閉症指数)を日本人に対して行った調査結果が載ってます。

引用すると、

 

 一つめのグループは、平均年齢二六・九歳の成人のアスペルガー症候群高機能自閉症五七名です。その平均点は、37・9点でした。

 二つめのグループは、平均年齢三三・六歳の社会人一九四名です。AQに回答してもらったところ、平均点は、18・5点でした。

 そして、三つめのグループは、平均年齢二〇・三歳の大学生一〇五〇名です。その平均点は、20・7点でした。

 

結構有意差がありそうですね。当然これで発達障害認定になるわけではありません。本書にある通り自己理解に役立てるために参考にしましょう。

 

  • 33点以上なら発達障害と診断される可能性が高いらしく、日常生活にも支障が出るレベルらしいです。
  • 27~32点は発達障害の傾向があり、日常生活は場合によっては支障があるらしいです。
  • 26点以下は発達障害の可能性は低く、日常生活に支障が出ることもまずないらしいです。

 

私もやってみました。

どん!35点!

……まぁ、いいんじゃね?気にしない気にしない。