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On bullshit

読書感想文、社会評論、その他を自分勝手に。

思ったこと 感じたことを そのままに

本、読み終えた。関根清三『倫理の探求 聖書からのアプローチ』

読書

 

倫理の探索―聖書からのアプローチ (中公新書)

倫理の探索―聖書からのアプローチ (中公新書)

 

 

 

本書目次
第1章 善悪に報いる神は何処に―ユダヤ・キリスト教倫理の謎
第2章 いま信じるとは―現代の中のキリスト教
第3章 なぜ殺してはいけないか―命への驚き
第4章 「姦淫するなかれ」と現代―聖書の性の捉え方
第5章 「驚き」の復権―ギリシア・ヘブライ倫理の源泉を訪ねる
 
 箪笥の肥やしになっていた本を読み切りました。この本は、誰もが守るべきだと思っている暗黙のルールになっている倫理的な決まり事に対して、主に旧約・新約聖書、宗教思想、ギリシア哲学からの引用で説明してみようという内容です。講演をまとめたものなので、難しい言葉使いはありません。頭にスルっと入ってきます。
 
目次を更に噛み砕くと
第1章「お天道様は見てるとかいうけど本当に神はいるの?悪は滅びてないよ?善は報われてないよ?」
第2章「信じるって何?何を信じればいいの?信じることに価値はあるの?」
第3章「なぜ人は人を殺してはいけないのですか?誰も納得いく理由をしてくれないんですけど?」
第4章「どうして援助交際しちゃいけないの?誰も困らないじゃん」
第5章「驚くことって大事なの?」
 
という感じの内容です。 
 ハッキリ言って、読んでも現代の生活ですぐに役立つ内容ではありません。しかし簡単に暴力や殺人、性の乱れといった状態に老若男女が巻き込まれていっているニュース報道をみると、そう簡単に無視するわけにはいかない内容だと思います。そういう問題は、宗教ではなく政治・経済・科学技術などで解決すべきではないのか?という主張も正しいです。それで人間の精神も向上すれば、言うことなしです。
 政治・経済・科学技術などというものはハード面、宗教はソフト面の役割を持っています。ハード面ばかりが進化していくのはとても寂しいと思います。今の無縁社会や母子家庭における貧困、福祉関係の就業人口、児童による騒音問題なんてものは、かつては宗教や道徳とか慣習とかのソフト面に支えられていたものでした。ハード面ばかりが巷にあふれて便利になる。これがどういうものか再考する必要性は十分にあります。この本はそれを手助けする、読者にとっての入門になるでしょう。