On bullshit

読書感想文、社会評論、その他を自分勝手に。

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映画、観た。『THE CURE(邦題:マイ・フレンド・フォーエバー)』

 

 

ちょっと、あらすじ

 

 隣に引っ越してきた少年デクスターは、輸血が原因のHIV患者だった。まだHIVへの偏見が根強かった時代で、デクスターは独りだった。そんな風潮はおかまいなく話していたエリックは、親の愛を享受できていなかった。二人は打ち解けてよく遊んだ。

 ある日HIVの治療法を発見したという医者がニューオーリンズにいるという雑誌を見た。こっそり二人は家出し、ニューオーリンズにつながる川を下って旅をするのだが…。

 

 

ラストはノドが絞まるほど泣く

 

 旅の途中、デクスターは夜に目が覚めると、宇宙の果てと同じように何も見えないところにいるのではないかとパニックになることがあると吐露する。そんなデクスターにエリックは自身の靴を抱いて寝ろと差し出す。

こんなに臭いのが宇宙にあるわけない。エリックが近くにいると思えるだろ、と言う。

デクスターは妙案だねと返して靴を受け取る。それが最後にあぁなるとはね。

涙のためにティッシュ3枚は濡れた。

 

 

どちらの親もいい人だと思うんだ

 

 この映画では二つの大局的な家庭だ描かれる。どちらも家庭に母親しかいない。

デクスターの母親は目に見えて良い親だ。対してエリックの母親は昼も夜も職場を変えて働いていて、子どもにまで気が回らない様子だ。しかし全てを通して観ると、エリックの母親も冷酷とは言えない部分が節々に現れる。夜遅くまで出かけるときはメモを残すように言うシーンでは、母親は仕事で疲れていてぐったりだった。

 お菓子だらけでも健康のエリックと子どもに愛を注ぐ時間がない母親、HIVで命が長くないデクスターと子どもにたっぷりと愛情を注ぐ母親の対比が切ない。

 

 

子どもの純粋さ、家庭の愛、友情

 

 この3つがかなり大きい要素だ。

  • そこら辺の草を煎じて飲ませる危険行為も友達のことを思ってのこと。
  • 愛もしつけも子どものへの愛があってのこと。
  • そして靴。

 

アカン。靴のシーンを再生しただけでまた涙が…(´;ω;`)ウッ…

 

そしてスタッフロールへの入り方はとても爽やかだ。

 

 

邦題もいいな

 

 邦題がクソな映画は大変多い。しかし今回に限ってはしっくりくる。

また原題『THE CURE』もいいな。死を超越した治療法を、エリックはデクスターに知らないうちに施していたのだ。

友情は死によって終わるのではない。

子どもの友情を描く映画って、なんでこうも惹かれるんだろう。羨望だろうか、諦観だろうか。

 

 

 

 

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