本、読み終えた。マーク・トウェイン『王子と乞食』
- 作者: マーク・トウェーン,Mark Twain,村岡花子
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1934/07/25
- メディア: 文庫
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読んだ理由
本書概要
要は外見そっくりな王子と乞食がひょんなことから入れ替わってしまう話です。乞食はなぜか罰せられないことから、そして王子はヒドい扱いを受けたことから「「ぼく(余)は、入れ替わってる!?」」ことに気づきます。
君の全全全世界~♪
乞食は王子の生活を、王子は乞食の生活を体験して自分の国の別世界を体験します。そして自分を手助けしてくれる大人に出会い、ことを順調に回し始めます。
最後は児童文学らしく綺麗に風呂敷を包んでハッピーエンドです。
感想
まぁ入れ替わってることになぜ気づかないのかという謎はあるものの、読み物として普通に面白いです。
面白くなっている要素としてイギリスの実際の歴史と人物を絡めたというのも大きいように思われます。歴史はエリザベス1世の時代(主に16世紀)で、王子のモデルはヘンリー8世の王子エドワード・チュードル。当初はエドワード7世の15歳をと考えていましたが、あまりにも恐れ多いということで変更されたということが訳者あとがきに書かれています。
偉人の言い伝えは物語として伝えられる。だから逸話とか際立つエピソードは誰でも知りたがる。藤井四段様が使ってたオモチャがバカ売れ?したのも頷ける。親は子のことを気にかけるが故。 本作品でも乞食と王子の親も自分らなりに気にかけているのがうかがい知れる。児童文学として良いものだなと思いました。
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後記
なんか最近(2017/09/01)この記事のアクセスが少し多い。たぶん放映中のアニメ『プリンセス・プリンシパル』にオマージュなストーリーが入ってるからだろうと思います。
『プリンセス・プリンシパル』では乞食の父親が暴力を振るいますが、これは『王子と乞食』と同じです。『王子と乞食』では父親が度々登場しますので記憶に定着しやすい。だから読んだことがある人ならすぐに関連性を見出すでしょう。
『王子と乞食』ではどちらも男の子で、王子が乞食の服を着たまま兵の元へ飛び出して行ってしまって入れ替わります。最後は立場が元に戻ってハッピーエンドです。『プリンセス・プリンシパル』ではどちらも女の子で、戦乱時に入れ替わります。最後まで立場は逆のままなのでしょうか?
どうにせよ、周囲が勘違いして入れ替わりが固定されるのは同じです。
また『王子と乞食』では出自が全く違う設定でしたが、『プリンセス・プリンシパル』ではまだその点が明らかになっていません。色々ヒントを散りばめているアニメですので、以降の話で明らかになるかもしれません。
引き続きアンジェちゃんの身振り手振り仕草言葉格好を見守りたいと思います。