On bullshit

読書感想文、社会評論、その他を自分勝手に。

思ったこと 感じたことを そのままに

映画、観た。『明日に向かって撃て!』

実話の映画化。
 
サンダンス「それより銀行はどうだ?」
ブッチ「よりどりみどりの豪華版さ」
サンダンス「女はどうだ?」
ブッチ「手当たり次第だ」
サンダンス「(笑)」

 

あらまし

 実際にいたガンマンの話だ。主人公は2人。頭が働くブッチ・キャシディと早撃ちのサンダンス・キッドだ。牛を盗んだり銀行強盗をしたりしていた。あるとき列車強盗を繰り返したのだが、これがいけなかった。大元の会社がついに大金で多くの刺客を送り込んだのだ。
 2人は互いの女であるエッタとともに南米のボリビアを目指した。鉱物資源に恵まれていたためである。しかし実際に訪れると裕福な国ではなかった。ブッチとサンダンスはかつて自分たちが名を馳せた西部開拓時代がボリビアで再び繰り返されると信じていたのだ。もう一度自分たちを輝かせてくれる場所を求めていた。
 その一方で安定した生活をするために鉱山労働の給料を運ぶ護衛をしたのだが、山賊に襲われたことでうやむやになってしまう。エッタは牧場を始めようと持ちかけるが、2人とも却下。結局エッタは1人でアメリカに帰国してしまう。
 引き留める存在がなくなり、ブッチとサンダンスはボリビアで元の強盗に成り下がっていた。ついにそれが仇となって大量の警察隊に包囲されてしまう。
 
 

キャラクター

 ブッチ・キャシディは本名ロバート・ルロイ・パーカー。無法者の師の名前であったキャシディと、屠殺者(Butcher)からあだ名された。
 サンダンス・キッドは本名ハリー・ロングボー。お洒落で早撃ちが得意。詳細は明らかになっていない。
 エッタ・プレイスは本名のままだ。教師をしていた。乗馬が上手く、しかも銃の使いにも長け、西部の薔薇と言われた。
 
 

感想

 映画自体は流石アメリカという感じ。コメディな面もあって面白い。でも最後は夢を見た男2人が追い詰められていく。八方ふさがり。
 時代の終焉には必ず時代とともに夢にすがりついて時間に置き去りにされる人たちが出てくる。それは悪いことだとも愚かなことだとも思えない。少なくとも2人は変えようがない何かが自分たちの中にあることを認めていたのだ。
 ブッチは頭は回るが人を撃ったことがなかった。サンダンスは女が苦手なように見えた。でも物理的に人を打ち抜くのは上手かった。それしか知らなかった。スペイン語も知らなかった。最後はオーストラリアなら英語だし、馬もいるし、銀行もある。海水浴もできるし、女もいる、と吐露する。
 彼らは警察隊に屈しなかった。時代にも屈しなかった。あるようにあっただけだ。こういう映画に、男の子は弱いのだ。