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アトピー患者を持つ親が知っておくべき7つ

アトピーを患う子を持つ親、あるいは恋人がそうだという方などに走り読みしてほしいと思います。

 

1、アトピーはキツイ。

 痒い、火照り、皮膚のつっぱり感だけでなく、見た目が変わってしまうと相当キツイ。
たとえば浸出液。
浸出液とはケガをした時に出る黄色い液体のこと。
これは皮膚がとても薄くなってしまったときに、それを補うために血液中の血漿成分を持ってきた結果なんです。
アトピーの場合、この黄色い液体が濃くなることもあるので目立ちます。
かさぶたのようにパリパリになると相当目立ちます。
 
2、日本のアトピー医療は治す気がない。
対症療法だから。
 対症療法というのは要は症状を抑えるだけというもの。
治す治療ではありません。
また日本の病院は数をこなすことで利益を出しています。
よって皮膚科医が皮膚科に来なくていいほどの治療法を知っているとしても、積極的に教えてくれることはありません。
日本の皮膚科は症状を抑えるために行くところであって、治すためのところではありません。
症状が緩和した状態を継続してくれるのは皮膚科医ではなく患者です。
 
3、薬をもらっているからと言って症状が消えるわけじゃない。
 上にも書いた通り皮膚科は症状を抑えるためなので、完治するというわけではありません。
たとえば首から下のアトピー症状が重くなったので、皮膚科に行き薬をもらい使用した。
すると今度は顔のアトピー症状が重くなったということもあります。
 一生とは言わないまでも、長い年月で付き合う必要があります。
 
4、酷そうに見えなくても苦しんでいる。
たとえば深夜。
 アトピー患者はかかないように努力をします。
かゆいところに手のひらを当てるだけでもかゆみが消えることがあります。
冷たい水で絞ったタオルをかゆいところに当てるとかゆみが消し飛びます。
それでもダメならかいてしまいます。
爪でガリガリかいて悪化するのは当然ですから普通にかいたりしません。
ではどうするかというと、爪を立ててかきます。
 
 普通   アトピー
  爪    爪
 ←|→  ←―→
 
このようにすると摩擦が減るので傷を軽減できます。
そうやって耐えて、朝に起きると家族にも気づかれないこともあります。
酷そうに見えなくてもキツイこともあります。
お風呂上りに体を診ると、患部が赤くなっていることがありますので、チェックするならそこです。
 
5、家族が協力的でないと症状の緩和に向かうのは難しい。
 日本と海外のアトピー治療はかなり違うようです。
確かに英語で書かれたアトピー治療のページを見ても、ステロイドや保湿、運動、紫外線治療などのように、日本とそれほど変わりません。
大きな違いがあるのは診療時です。
 まず海外は薬を出して「はい、次の方~」ではありません。
皮膚科医が一つ一つ丁寧に症状を診て、親にも説明します。
中には皮膚科医だけでなく、栄養士とカウンセラーもついてくれるところがあるようです。
親子でアトピーを勉強するガイダンスなどもあるみたいです。
日本では申し込み制であるのを見かけます。
 事実、日本のアトピー患者のように何年も重い症状を患っているという方はほとんどいないようです。
ぶっちゃけ、アトピーを本気で治したいなら海外に行くしかないのでは?と思うほどです。
 しかし日本でもできることはあります。
家族が「最近調子どう?」と聞くだけでも、本人は救われます。
自分の症状を逐一話すなんてことしません。
でも知ってほしいんです。
「気にかけてくれているんだ」と思えることはとても大きな救いになります。
他にも
  • お風呂の温度は41度くらいにする。
  • ショウガ、からし、唐辛子などの刺激物や油を使った料理は避ける。
  • 掃除をする。
  • 食べた料理やアトピーの症状を毎日記録する(本人がすべきことですが)

など色々できます。

家族が協力的になってくれること、これが一番いい治療法です。
 
6、親が違っていたら……と思う時期が来る。
 症状が重い時に考えてしまいます。
両親がアトピーである場合は50%、片親がアトピーである場合は30%、両親がアトピーでない場合は10%の確率で遺伝するという統計結果もあるようです。
アトピーについて自分で学んでいるとこういうことも知るわけですから当然「親がアトピーじゃなかったら…」「親が違えば…」なんてことを考えてしまいます。
恨む人がいるのも無理はありません。
しかし恨まれる場合の大半は理解がない、協力的でないというもの。
何かしら悪態を吐かれたときは自分は何をしているか、振り返ることも必要だと思います。
 
7、アトピーは人生に大きく影響する。
 朝起きるとまず枕カバーと自分の顔をベリッとはがす。
外に出て顔のアトピーを見られて「気持ち悪い」
お風呂に入るとかゆみが起きる。
湯船にはがれた皮膚が浮かぶ。
お風呂上りに薬を体中に塗りたくる。
就寝してしばらくすると無意識にバリバリかいている自分に目が覚める。
夜寝れない日が何日も続く。
 
 アトピーは人生に大きな影響を及ぼします。
色素沈着して迷彩柄のようになった体で恋愛する勇気なんてあるはずがありません。
人付き合いさえままなりません。
生活サイクルも一定にできません。
皮膚科に行っても治ることはないと言われ、ネットで調べても、
アトピー素質は遺伝的なものですので、完治は期待しないでください。
従ってスベスベピカピカのお肌は高望みです」
という言葉でボコボコにされる始末。
しかもこれが日本アトピー協会に書かれているという…。
 
 
事実だとは思いますが、なんとも刺々しい言葉です。
もっと言い方があるだろうと思います。
日本におけるアトピーって逃げ場がありません。
もっと何かあるだろうと思います。
 だからこそ親がしっかり知っていないと悪い方向へ進みかねません。
食物アレルギーのショックのように命の危険が迫ることはまずありません。
しかし現実問題、アトピー失明した方や、合併疾患の方、自殺した方がおられるわけです。
アトピーは生殺しです。
せめて親だけは知っておいてほしいです。
 
下の書籍はアメリカの治療が書かれています。
10年前のようですが、それでも日本と外国のアトピー治療の歴然とした差を感じられると思います。
参考までに。 
1%の奇跡?アトピーから生き返った私の25年間?

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